スイスすごろく++スタートはドイツ++

計らずもドイツからスイス(ドイツ語圏)へ移住 両国の生活を比べつつサバイバル方法/学習記録をメモしていきたいと思います。

詩の朗読会

4. U20 Poetry Slam Vorarlberg

 

クリスマスプレゼントに、詩の朗読会のチケットを貰いました。

 

Poetry slamという名のイベントで、参加者が自作または多作の詩を詠み、他の朗読者と対決し観客が勝ち進む人を決めて、最終的に優賞者が決まる、というものでした。

 

ドイツでも何度か名前を聞いたことのあるイベントで、そこそこ有名なコメディアンがその朗読会の出身だったり…とどこかで耳にした事があるものでした。

 

行く前は、スタンドアップコメディみたいに誰かが一人で面白い詩を詠むのかと思い込んでいたのですが、行ってみたら面白くなくてもとにかく詩を詠むのなら何でも良いとのこと。

 

100人くらいが座れる小規模な会場で、開演ギリギリに行ったので最前列の席しか空いておらずスピーカーの真ん前に座るしかない、という初っぱなからの失態…

 

うすうす気づいていて懸念してはいたけど…やはり司会の人がスイスドイツ語で話し始めた…!

だってここはスイス(ドイツ語圏)だもの…スイスドイツ語で喋って何が悪い!!

 

で、でも私はあんまり理解できないから…あと二時間楽しめるのかなーん(;´д`)??と一気に不安になりました。

 

その方の説明によると、合計8人がオリジナルの詩を朗読し、第1ラウンドで4人に絞り、第2ラウンドで二人に、第3ラウンドで優賞者を決める、との事でした。

 

勝敗は観客の拍手とリアクションの多さで決まる、とか。人を罵倒したり傷つけることを朗読するのは禁止、とのことでした。

 

最初に司会の人も簡単な詩を詠み…

その後すぐ東スイスから来たという女性がノートを開いて詩を詠み始めました。

うん…スイスドイツ語…まあまあ分かるが完全には理解できず。でもどんどん早口になる詩に惹き付けられ…あっという間に6分経って終わりました。

 

次も女性で、今度は最初の挨拶はスイスドイツ語だけど詩自体は標準ドイツ語だったので理解できました。市販のカレンダーになりきって詩を詠むというものでしたが、会場は共感できる部分が多かったからか爆笑していました。

 

その後も男性が朗読しスイスドイツ語だったり、標準ドイツ語だったり…

 

日本でも普段は方言を話していても、詩となると標準語というものが多いので、同じようなものなのかもしれません。

 

なので思いの外、内容が理解できて楽しめました。

制限時間は6分なので、それを越えそうになると司会の女性が朗読者の横にじわりじわり、とにじりよってきてプレッシャーをかけるという方法でした。

 

一人スキンヘッドの女性がいて、ファッションでスキンヘッドなのかと思いきや抗がん剤治療の影響で髪がないとのこと。

病院が嫌いな理由、理想の病院、悲しくなる理由、などを詩にして詠んでいました。

 

この時ほど、チクショー!なぜこの詩に限って標準ドイツ語なんだ!聞き取れるじゃねーかよぉーー!と思った事はありませぬ。

さすがに心に響くので泣きそうになるわで、一人慌ててしまいました。

他の観客も同じようなものでしたが。

 

優勝は二番目にカレンダーになりきって詩を詠んだ女性でした。

三回彼女の詩を聞きましたがどれも表現力豊かで笑うところも多く、なによりも彼女の存在感が強くてそこに惹きつけられた気もします。

 

他の人の詩だって十分面白いのに、彼女が出てきた時の自信と余裕と穏やかさ、全体的に愛があるような、会場がその雰囲気に包まれるので詩の内容も大事だけど本人の雰囲気とかも影響するんだろうな、と思ったのでした。

 

プレゼンでも内容は良いのに本人が自信なさげだったりすると、伝わってこなかったりというのがあるし、逆に内容はふわふわしているのに自信のある人が話す事にはひきこまれたり…と人間の発するものは形あるものだけで構成されていないところが、いつも感動するところ。

 

ああいう熱気の中にいて、ただの観客なのに緊張に包まれてしまう感じ、たまに触れると生きてる!という実感があり好きです。

 

また、何かの舞台を見てみたいな。